Q. アドバイザーに払う金はないんですがどうしたら良いでしょう?

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スタートアップの初期というのは本当に無いものばかりです。 したがってその中から少ない「持っているもの」を最大限活用することを考えましょう。

ここで、単純なやり方は「エクイティを使う」です。

要するに株式を渡す形で協力をお願いする、ということです。 この際にいくつかテクニック的にできる味付けはありますので、それも活用すると良いと思います。

<むしろ資金を入れてもらう>

アドバイザーは他の項で示したエンジェル投資家に近い特性を持った方が多いように思います。 投資家として活動していなくてもそれなりの資産を持っていたり、すでにひととおりやり切った後であったり。 そういう方に対しては「むしろ資金を入れてくれ」という提案をするのはありです。しかしその際はある程度の株式をその方に持ってもらうことになるので、当然ながら「経営のレベルまでこの方にアドバイスをもらいたい」と思うくらいの方である必要があります。 たまに士業でちょっと手を借りるだけの時にこのパターンを適用しているケースを見ますが、それはあまり好ましい形ではないと個人的には思っています。士業の方はあくまで特化型のスペシャリストであって経営全般的に見たり数字にコミットすることが求められる役員たちとは明らかに隔たりがあります。当然ながら、その隔たりを超えてくるだけの価値を提供できる方はその限りではありません。

<ストックオプション(SO)にする>

SOとは権利行使のタイミングが限定的な新株予約権のことです。 直接議決権には影響がありませんし、「しばらく気にする必要がない」というのも精神的ゆとりに繋がってくれるように思います。 無議決権株式も悪くないですが、それよりもスッパリSOにしてしまうのが初期のスタートアップには適切なように思えますし誰も文句を言わないはずです。 以前私は「ストックオプションは従業員だけのものじゃないの?」と思っていたのですが、どうやら税制が改正され社外の方にSOを持たせることも可能になってきているようです。

「金は金でしかケリがつかないヒト・モノ・コトのために極力取っておく」という考えはあって良いと思います。

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幸せなIoTスタートアップの輪郭

九頭龍 'kuz' 雄一郎 エンジニア/経営者, 日本の大企業からシリコンバレーのスタートタップまで多種多様な千尋の谷に落ちた経験を持つ。 株式会社ClayTech Founder/CEO, 監査役DX株式会社 Co-founder/CTO, 株式会社スイッチサイエンス取締役, 株式会社2nd-Community取締役, 東北大学客員教授, 東京工業大学非常勤講師, 武蔵野美術大学非常勤講師, 他複数社の顧問など。

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