noteから自主運営ブログに戻した理由

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1年ほど使っていたnoteを引き上げて自社ブログへと戻した。
以下にその理由をツラツラと書いてみようと思う。

アクセスが増えたか

ブログの閲覧への動線は「検索でひっかかるようにする」か「SNSに投稿するか」かのどちらかしかないと言って差し支えない(メルマガとかやっていないしどこかのサイトとの連携などはやっていないので)
noteにシフトした時に期待していたのは、note自体がプラットフォームとして機能しているのであれば、「note内での巡回による流入(note上の他者のポストやnoteのイベントページから私のポストに来る動線)」がそれなりに見込めるのではないかと考えたからだった。その点、以前やっていたMediumはあまり効果的ではなかった(それはそれで色々理由があるように思うけど)
さて、結論から言うとnoteも上記のような巡回流入はほぼ無いと言って構わないレベルだった。フォロワーというのもあまり意味がないように思える。
要するに「なんとなく〇〇を見る」というある種のLP的な効果はnoteというプラットフォーム自体にはほとんどないのだ。
したがって必然的に動線はほぼSNS経由になる。これだと自社ブログでも変わらない。

検索順位について

Googleなどで特定のキーワードで検索するとnoteのポストは大抵5~7位くらいに入ってくる。
しかし「かなり恣意的などんぴしゃの単語」で検索しても(しかもそのポストがぼちぼちアクセスがあったとしても)なかなか1位にならない。
だいぶ前だが趣味でブログを運用していた時に、とあるiOSに関連した記事が人気で、結構雑なキーワードで検索しても常に1~3位に入り続けていた。
この感覚的なズレは検索アルゴリズムの詳細に立ち入らなければロジカルにはわからないのだけど、感覚的には「noteのようなプラットフォーム上の投稿は検索エンジンから常にぼちぼち評価されるが、すこぶる突出して評価されることが少ない」というように思えた。
検索順位の5~7位というのは実質的には「意味があるか無意味かの境界」である。自分が何かを検索した時の行動を振り返ってみればわかるだろう。大抵開くのは3位くらいまでだ。

有料販売ありき

結局のところnoteで有料のマガジンを運営したり有料販売する時にプラットフォームとして便利なのだろうというのが現在の理解。しかし手数料はそれなりに取られるのでそれだったら他にいくつも選択肢はある。多少苦労してでもしっかりとした体裁にまとめてKindleで出すという選択肢も当然あるわけだ。

アセットの積み上げ

私の投稿はほとんどが何かに対する論考や事象の整理あるいは自身の経験の共有だったりするので、あまり一過性のものではないと自負している。その場で消費されるというよりも積み上げのつもりで書いている。
その実感がnoteでは得られなかった。
結局のところそれはプラットフォームへの帰依なのだと理解した。
何かに寄りすがってそこに従属するということは、必然、自分が積み上げたものもその何かのために献上するということなのだ。
自社のドメイン、レンタルサーバー、これらは無料ではない。
しかし例え有料でもきちんと自社、あるいは自己としての価値を積み上げる方を私は選択したいと思う。

九頭龍 'kuz' 雄一郎 エンジニア/経営者, 日本の大企業からシリコンバレーのスタートタップまで多種多様な千尋の谷に落ちた経験を持つ。 株式会社ClayTech Founder/CEO, 監査役DX株式会社 Co-founder/CTO, 株式会社スイッチサイエンス取締役, 株式会社2nd-Community取締役, 東北大学客員教授, 東京工業大学非常勤講師, 武蔵野美術大学非常勤講師, 他複数社の顧問など。

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